もの・こと・じょう・ほう

見据えた海は大海原。耳を澄ませば人の声。振り向き様に富士の山。影の先に一輪の花。

就活で絶対に譲れないこと

社会の中で働くことをバイトを通してしか経験していない身が言ってもまったく説得力がないとは思いつつも、働くこと、特に事務やサービスのお仕事というものについて私なりに思うことがひとつあります。


それは「従業員なしにサービスは成立しない」という考えです。


就活をしていて、広い意味でのサービス業ではよく「お客様第一主義」という標語をよく目にします。
確かに、サービスの受け手・買い手はそのサービスを利用するお客様であり、ないがしろにしてはいけないことは経営学等々で言われてきたことです。それを100%否定するつもりはありません。
しかし、それがこうした業種に携わる仕事においてそれが絶対的な第一なのかということに私は疑問をもっています。
サービスを買うのが顧客であるならば、サービスを提供するのは企業であり、その現場で直接にサービスを買い手と交換するのは従業員です。
その従業員なしにサービスは成立しません。
たとえ、それが機械化されていたとしても買い手と直接に交換の窓口となるならば機械であっても従業員です。
その従業員がまともにサービスを提供できない状態だとしたらどうでしょう。
買い手はサービスを得ることができません。
そんなサービス提供の窓口がないサービスにその価値には魅力があったとしても買うことができなければ買い手も損、売り手も損でlose-loseの関係になってしまうのではないでしょうか。
窓口となる従業員が普通に機能(これが難しいと思っています)し、維持することにこそ企業のサポート事務職やサービス業に強く要求されることではないのでしょうか。
先日の地震義援金口座を設けたみずほ銀行が取引トラブルを起こし、数日業務がまともにできない事態がありました。
あのような口座上でトラブルが発生すると、銀行の顧客がサービスを得ることができなくなります。トラブル事態はもちろん問題ですが、サービスを提供できないことの方がもっと問題です。
それはどの企業活動にもあてはまる根幹が揺さぶられているからではないでしょうか。


サポート事務職ではこうした主に総合職が担う経営のサポートを担います。企業活動に携わる全従業員(先にも述べたように窓口となる関係上機械も含む)が安全にかつ安心して働くことのできる場をつくることが企業の円滑な活動を実現し、お客様に届けたいサービスを届けることができるのではないでしょうか。


・・・とここまで述べて、私がいいたいのは「お客様第一主義」には容易に乗りたくないし、何かを見逃しているとこを堂々と掲げていると言いたいのです。


私は就活で主にサポート職・事務職の枠でエントリーしていますが、企業がそうした目線に立っていないような企業は避けています。
就職氷河期とはいえど、これだけは絶対に譲れないのです。そんな勝手なことだと働く人から見れば思われるかもしれません。しかし、他を譲ってもこれだけは譲る気はありません。


事が起こってからでは遅いのです。